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テニスってすごい…4

今回は  時間制限がない 試合時間が長い についてです。 スポーツには時間制限が「あるもの」と「ないもの」という分け方があります。 この両者にはかなり違った性格があります。

テニスには…

制限時間がありません。そして一般的な3セットの平均時間は結構長いものです。

 過去には6時間を超える試合、2日がかりの試合も多々あったと聞いています。見るスポーツとしてはこんなに長いとたまりません。しかし、この長く時間制限がないからこそ、その中に人生の縮図のようなドラマが起こり得る、またその確率が高くなるのではないかと思います。陸上や水泳の短距離ではそうもいきませんね。長時間のゲームの中で好,不調や運,不運の波に向き合い、相手の戦略や太陽・風など周りの環境の変化に対応し、要所要所で自分の戦略や感情を切り替えたりコントロールしていくといういわば生き方の練習にもなるのではないでしょうか。  そしてここが大切です。テニスでは最後のポイントを取られない限り負けないのです。どんなに負けていても逆転勝利の可能性が残っているということです。サッカーやバスケットなどの時間制限のあるスポーツでは、消化試合的な時間がどうしても起こりえます。残り僅かな時間で1点差であればパス回しなどの時間稼ぎ的なプレーが生じ、大差であれば勝っている側は「もう負けはない」というゆとりの中で気の緩みを見せないように、または大胆にプレーする。 

かたや負けているチームは「負けは決まり」の中で、あきらめ方をどう表現するかを問われるわけです。私はサッカーが大好きでよく見ます。そして感動のゴールには鳥肌が立ちます。しかしながらこの時間帯だけは残念な気分をぬぐえません。

その点テニスは最後の最後まであきらめなくてもよいのです。私は最後の1ポイントをしのいで逆転勝利した試合を数限りなく見てきていますし、私自身も何度かあって、この年になってもその時の記憶に浸ることがあります。もちろんその逆もあり、最後の1ポイントを取れずに大逆転を許し、人知れず涙し同時に勝負の恐ろしさ、驕り、気の緩みなどを考えさせられた経験もあります。そういう意味ではドラマ性が大きいともいえます。

 子供たちにあきらめないということ、そしてそのあきらめなかった後につかんだ勝利の経験を伝えることはとても大切と考えています