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私は白子のアポロコーストTCの支配人時に、5回ほどトーナメントディレクターという立場でフューチャーズという1万ドルの国際大会を開催させてていただく機会にめぐまれました。海外からの選手がいっぱいのこんな大会でも予選はセルフジャッジなんですよ! 他のスポーツでは考えられないことだと思いませんか? つまり、そこには 「お互いが相手を信頼する!」 という絶対的な品位(人間性)がなければならないわけです。 では実際にテニスではそれができているのかというと??? 問題だらけです。私はそう思います。 ジュニア時期の身体だけでなく心も成長する時期に明らかにこの「セルフジャッジ」を故意に悪用しているジュニアが多いのです。30年近くもジュニアの大会を見てきている私にはハッキリわかります。とても残念で仕方ありません。中にはコーチがぎりぎり入ったボールは「アウト!」にしなさいと指導しているという耳を覆いたくなるような噂も少なくありません。 子供に「自分はうそつきだ!」「わからなければずるいことをしてもいい」というセルフイメージを植え付けていくつもりなのでしょうか。 こんなのは指導者と言えないでしょう!(怒) しかしながら私はこのシステムを子供たちへの「教材」と捉えています。 使い方を間違えなければ素晴らしい人間教育の材料になると思っているからです。 テニスだからこそできる教育ではないでしょうか。 これからの時代、どのスポーツにおいても人間力がカギを握ると思います。 個性がものをいう過去の時代と違い、技術が格段に進歩し技術格差がなくなってきた今はトータルな人間性がトップ選手を作っていくのだと思います。 一人のトップ選手のためだけではなく、多くの子どもの成長に関わる私たち指導者は、このことを忘れてはならないのではないでしょうか。