2018年10月

今月のセルフイメージ(2018.10月号)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◆世界いち孤独な日本の子供…子供への応援の仕方をもう一度考えてみませんか。
 
 
あるブログの中で「日本の子どもたちが、世界一、自分は孤独だと感じている」 という文を目にしました。2007年にユニセフが実施した幸福度調査の結果 だそうです。いきなりネガティブな話で恐縮ですが、さらに「自己の存在を肯定 する感情が低く、2割近くが居心地の悪さを感じており、3人に1人が 孤独 を 感じている」「世界でも有数の物質的に豊かで恵まれた国でありながら、子ども の心が飢餓状態である」ともありました。ほんとに?とも思いましたが、こんな 裕福な国に生まれながら未成年の自殺者(先進国ではダントツ)や事件が多いこ とを考えると当たらずとも遠からずかもしれません。
 親が思っているほど子供との距離が近くないのか?思い当たる節があるとすれ ば、躾や愛情「あなたのため」という言葉に隠された、親の子供への支配が日本 では多すぎるのではないかと感じています。親の思いを一方的に子供に押し付 け、子供のやりたいことをいとも簡単に否定する、対等な一人の人間として扱っ ていないのが孤独感につながっているのではないでしょうか。だからこそ自立 感も低く海外の大会に子供たちと遠征したとき、言葉の問題ではなく、何も自分 でできない世界一幼稚すぎる日本の子供たちに、何かあった時に最初に死んで しまうのではと恐怖感さえ覚えた記憶があります。
 では、子供たちの未来のために何を伝えられるのだろうか。テニスというスポ ーツを通じて体力や健康の増進、ルールを守る事やマナーを伝える、脳活性を高 めて頭の回転をよくする、その他には・・・? いろいろ考えてきましたが、ご 家族の方の子供に対しての根本的な希望は「幸せでいてもらいたい」はずです。
 
 2009年からテーマに上げている「セルフイメージの向上」は、子供たちの ご家族の方の想いと同じ気持ちを込めています。テニススクールといっても全 員がプロ選手になれるわけではありませんし、あるレベル以上にならなければ 進学に有利になるというわけでもありません。しかしながら、我々のプログラム の根底にある「自尊感情・自己肯定感」を上げていく試みは、間違いなく子供た ちの未来に大きなプラスとなることを、長年多くの子供たちをみてきた私ども から、自信を持ってお伝えできます。
 また、テニスはひとたびコートに入れば、だれからもアドバイスをもらえない ので、すべて自分の責任の中で自分が考え、自分の心や感情を探り自分で自分を 鼓舞したり冷静さを取り戻したりとコントロールしていかなければならないと いう競技特性があります。子供の自立心・自律心の成長にとって大変優れたスポ ーツであることもお伝えしておかなければなりません。
 私たちが子供のためにすべきことは、自信をつけさせてあげること、自立して いく環境を与えてあげることだと思っております。