2019年06月

KCJNews(2019.6月号)

KCJテニスアカデミーの目的は、子供たちのセルフイメージを高めること。
まちがいなく子供たちはセルフイメージの通りに生きていくことになるから。

◆自立心や考える力を育むために…今、私たち大人は何をすべきか (再)

10 年間あるフリーライターが、スポーツ界で優秀と言われているコーチたち に「子どもを伸ばす親ってどんな親ですか」尋ね続けてきたところ全員が同じよ うに「干渉せずに見守る親」と答えたそうです。そして子どもの成長を阻む親は 「過干渉で必死な親」でした。「伸ばしたいなら離れなさい」の著書の中で 50 万人を指導したサッカーの‟神”コーチといわれる池上正氏が、失敗させろ。試 合は見に行くな。考えさせろ。自分で選ばせろ。親が目標を勝手に決めるな。と にかく試合をさせろ。指示をするな。誉めるのではなく認める。大人は答えを持 つな…つまり「大人は消えろ!」を力説しています。このように親が離れたほう が子供が伸びる理由の一つに、答えを教えるのではなく自分で気づかせるように すると、自分で何かをつかみ取ろうとする心が育ち、コーチの他の子供へのアド バイスや他人のプレーからも学ぼうと常にアンテナを立てているので何倍も早 く太く成長するのだそうです。私もまったく同感で、このような子にセルフイメ ージの低い子が見当たらないのは、何かあっても自分で何とかできるのではとい う最も力強い自己肯定感が、彼らの人間力(生きる力)を支える原動力になってい るからだと感じています。家庭や学校、スクールなどでも、指示・命令・指導ば かりされている子の多くは、自分から考えて行動することがなくなる傾向にあ ります。そういう子供は「自分で考える力」が育たず本人の問題点に気づくこと も、自分できめたり、工夫したりすることもないでしょう。何かあれば自分で決 めてないので人のせいにしてしまいます。もちろんトライすることもなくなりま す。今後すべてに受け身に回るのでは誰のための人生といえるでしょう。そのた めに子供に対する監視から離れませんか? 監視されている子供には「信頼され ていない」→「私はダメな存在」の自己否定系のセルフイメージが蓄積します。 少し離れて見守ってあげるところから始めてみてはいかがでしょう。