KCJが伝えたいこと

EQを育む「テニス」というスポーツ

「EQ=心の知性」の重要性については別枠で述べました。簡単に振り返ると、「自分や他人の気持ち(感情、心)を感じ取り、自分の気持ちをコントロールできる能力」と言えるでしょう。子供たちが順調に幸せに成長していくためには、このEQと、セルフイメージを高めることが何より大切だと私たちは考えています。

自分の心をコントロールすることを学ぶことにおいてこのスポーツに勝るものを見つけることはむつかしいかもしれません。実にテニスはEQ成長への栄養が驚きの含有量だったのです。
1 試合時間が長い(20分~4時間、最長11時間)
2 試合時間が大会によって多種多様(1set、3set,、5set、8game…など)
3 種目がたくさん(個人・団体×シングルス、ダブルス、ミックス)
4 コートではアドバイスや指示・命令ができない
5 驚愕のセルフジャッジ
6 試合数の多さ(1日に5試合以上やることも)

テニスの特徴であるこれらは、EQ成長のためにあるようなものです。紙面の関係で詳しくは述べませんが、(HPに詳しい内容を載せていきます)特に④と⑤はテニスだけにしかないでしょう。
個人戦ではコートにいる選手にコーチも監督も親も仲間も一切声をかけられないのです。ゼスチャーでのアドバイスなども出来ません。要は試合終了まですべて自分一人でやれという事です。戦略も思考も、心が折れそうになっても自分自身で立ち直れということです。
他のスポーツは外からの掛け声やアドバイスができますね。もちろんそれが子供の成長に効果的な場合もあるでしょう。でもそこには自立、想像、責任、忍耐などを阻害してしまうという落とし穴もあります。自分でどうしようか悩み考え、イメージしているときに「ああしろ、こうしろ」とくれば、その思考は中断してしまいます。そして「コーチの言う通りにやってればいい」という依存型にもなりえます。コーチに責任転嫁したり、中には「○○しないと後で怒られる?」「交代させられる?」などのネガティブ思考になる場合もあるでしょう。

そして審判員のいない大会などテニス以外ではないでしょう。公式の大会でさえ「セルフジャッジ」が多いのです。このありえない制度を可能にし、トラブルが奇跡的に少ないテニスをする選手たち。EQの高さが関係していることはお察し頂けるでしょう。
相手を信頼し、尊敬し、お互いが成長するため(相手の成長のため)に、自分の全部を出し切って少しでも相手にとって大きなハードル(壁)になってあげる。そうやって心と体と技術を高めあっていき、そして相手に感謝する。ここにスポーツをやる意味があるわけです。
この項目についてはもっと詳しく述べたいので、次回またはHPにてお伝えします。

子供たちの成長を望むとき、テニスを教えてきててよかったと心から感じています。